女性不妊症の4つの原因と代表的な治療法

不妊症とは、妊娠可能な年齢の夫婦が正常な夫婦生活を行なっているのにも関わらず2年間経過しても妊娠が成立しない状態のことをいいます。「結婚したら自然と妊娠するものだろう」と思っていたのになかなか妊娠しない、妊娠に良いと言われていることを色々試してみても妊娠しないなど、10組に1組の夫婦が不妊に悩んでいるといわれており、決して珍しいことではありません。

しかし、不妊症に悩んでいる夫婦が多い中、実際に病院で不妊治療を受けている夫婦はその内の5%を満たしていないようです。これは、不妊治療に対する精神的な不安や保険適用外の治療があることから経済的な不安がありなかなか一歩を踏み出せない夫婦が少なくないからだといえるでしょう。デリケートなことなので、病院へ行ったらどんな検査や治療をされるのか、費用はどの程度掛かるのかとても不安になってしまうのは当然のことです。

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不妊原因の有無や治療の必要があるか否かなど早い段階で知っておくのはとても大切なことだといえます。病院へ不妊の相談をするとすぐに治療が始まる訳ではありません。色々な検査を行なった上で治療の必要があるのか、すぐに不妊治療を始めるか、しばらく様子を見るかなどを医師と相談しながら決めていくことができますので、とりあえず検査だけしてみて今後のことは検査結果が出てから決めていくという形を取ってみてはいかがでしょうか。

不妊とストレスの関係

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不妊とストレスには深いつながりがあるといわれており、長年不妊に悩んでいた夫婦が実際に検査をしてみて夫婦どちらにも異常がなかったことが分かった途端に妊娠したなんてケースもあるのです。また、不妊原因があった場合でも治療を行うことで不妊原因を取り除き妊娠が成立した夫婦も多く存在します。

「どうして妊娠しないのだろう?」「何故、私だけ赤ちゃんができないの?」と悩むのはとても心に負担が掛かってしまいます。こういった心の負担を取り除く為にも、まずは不妊検査をしてみてはいかがでしょうか。

女性の不妊症の4つの原因

不妊症の原因は女性側が約5割に対し、男性側が約3割、残りの約2割は原因不明だといわれています。では女性側の原因にはどのようなものがあるのでしょう。

①排卵障害

卵巣機能低下や多嚢包性卵巣症候群(PCOS)、高プロラクチン血症などの原因により排卵機能がうまく働かず無排卵を起こしてしまっていることをいいます。
また、本来なら卵胞が破裂して排卵が起こり、破裂した卵胞が黄体化することで高温期に入るものが、卵胞が破裂せず無排卵の状態で卵胞が黄体化してしまう黄体化未破裂卵胞(LUF)も排卵障害の一つです。

②卵管障害

卵管の癒着や閉塞、クラミジア感染による卵管障害によって卵管の通りが悪い、若しくは塞がっていることにより精子と卵子が出会いにくくなってしまったり、受精卵が移動しにくくなってしまい不妊原因となってしまいます。卵管は左右1本ずつ存在しますので、どちらか1本のみに閉塞がある場合であれば自然妊娠も可能ですが左右どちらも閉塞している場合、自然妊娠は難しくなってしまいます。

③頚管障害

子宮頸管に障害がある為、精子が通過できない、精子を異物とみなして抗体を作ってしまう、頸管粘液といって精子が通過しやすくなる為に分泌される粘液が少ないなどが原因で起こる状態です。

④着床障害

子宮内膜の癒着や子宮筋腫、子宮奇形、子宮内膜症や子宮内膜ポリープ、黄体機能不全などが原因となり着床しにくい状態のことをいいます。

原因不明

検査をしても原因は特定されず、妊娠に到らないケースもあります。原因不明の場合は、治療をしながら様子をみていくことで原因が解明されたり妊娠が成立するケースもあります。

このように不妊症といっても原因は様々で、原因に応じて治療方針を決めていきます。また、不妊原因は一つだけでなく複数ある場合もありますので、治療前もしくは治療と平行してあらゆる検査を行い必要に応じて治療し妊娠成立を目指します。

代表的な不妊治療の4つの方法

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不妊治療とは、不妊症の原因を調べ、原因を元に妊娠しやすくする為の治療のことをいいます。

妊娠可能な年齢の夫婦が正常な夫婦生活を行なっているのにも関わらず、2年以上妊娠しない場合は不妊症の疑いがあります。しかし、妊娠を希望している30代以上の夫婦の場合は2年を待たずとも不妊検査をしておくと良いでしょう。では、不妊治療ではどんな治療を行なうのでしょう。

①タイミング法

排卵の時期を正確に検査し、その時期に合わせて夫婦生活を行なう方法です。薬を一切使わない自然周期での方法と排卵誘発剤を使用して行う方法があります。排卵前に行う経膣超音波とホルモン検査で排卵日を予測してもらうことができます。

②人工授精(AIH)

タイミング法を何回か行ったものの妊娠に至らなかった場合、次のステップとして人工授精を行います。
人工授精によって精子を子宮の奥に入れることで、精子が卵管まで辿り着きやすくするという治療法です。

③体外受精(IVF)

体外受精では、卵子と精子をそれぞれ体の外に取り出し、シャーレの中で混ぜ受精を待ちます。その後、受精に成功した受精卵(胚)を子宮に戻す方法です。卵子を取り出すことを採卵といい多くの場合、一度の採卵で沢山の卵子を取り出せるように排卵誘発剤を使用しますが、場合によっては自然周期での採卵も可能です。また、高齢の場合など排卵誘発剤が無効な時も自然周期での採卵を行なうことがあります。

④顕微鏡受精(ICSI)

卵子と精子をそれぞれ体の外に取り出し、1個の卵子に元気な精子1個を注入し受精させます。その後、発育した受精卵(胚)を子宮に戻す方法です。シャーレの中で受精を待つ体外受精と違い、顕微鏡受精では受精させて発育を待ちますので、体外受精をしてもなかなか受精できない場合に行われます。採卵までの方法は体外受精と同じです。

このように、不妊治療といっても大きく分けて4つのステップがあります。

タイミング法→人工授精→体外受精→顕微鏡受精の順でステップアップしていきますが、不妊原因や年齢によっては、始めから体外受精を勧められるケースも少なくありませんのでまずは夫婦で不妊検査を行い、医師と相談しながら治療を進めていくと良いでしょう。

まとめ~不妊治療による影響

しかし妊娠の可能性を高めることができる反面、身体面や精神面、経済面などにおいて様々な影響が出てしまうのも事実であり、不妊治療を行なっている夫婦にとって大きな問題でもあります。ここでは、不妊治療による影響についてご説明していきましょう。

身体的負担

不妊治療では様々な医薬品が使用されています。不妊治療を行なう上でとても大切な医薬品ではありますが、副作用が伴う薬も多く私生活にも影響を及ぼしてしまう場合もあるのです。また、女性不妊はもちろん男性不妊の場合であっても女性は病院へ行く頻度や投薬回数が多く経膣超音波などの内診や検査の回数も多い為、身体的に負担を感じる方が少なくありません。

精神的負担

不妊治療は一昔前に比べると風当りも弱くなってきた傾向にありますが、実際には周囲に不妊治療をしていることを隠す傾向にあるのも事実です。特に女性の場合は生理周期によって通院日が確定されてしまう且つ通院回数が多い為、仕事を持っている方の場合、会社との調整が難しくストレスに感じる方も少なくありません。また、治療が長引いてくると身体的負担によるストレスや周囲からの何気ない言葉、いつになったら妊娠できるのかという焦りやゴールの見えない現実に疲れてしまう方も少なくないのです。

特に女性の場合は、不妊治療をしていると色々なことに敏感になる方が多く排卵前になると卵胞は育っているか不安になり、排卵間近になると排卵はしたのか心配になってしまう。無事に排卵すると安心と同時に今度は高温期は持続するか不安になり、高温期が後半に差し掛かると、あと何日生理が来なければ妊娠の可能性があると期待してしまう。生理が来てしまうと落ち込んでしまったり、出血量が少ないと着床出血では?と期待してしまうなど、精神的なストレスを長期的に抱えてしまう方も少なくありません。

不妊治療の場合、男女どちらに原因があるにせよ身体的負担や精神的負担は女性の方が大きい為、治療に対する夫婦間での温度差ができるなど夫婦仲が悪くなってしまうケースもあります。こうした精神的な負担は不妊治療のデメリットであり、不妊治療をしている夫婦にとって精神的な負担の軽減は大きな課題となります。

経済的負担

不妊治療はタイミング療法など一部の治療を覗き健康保険が適用されない為、1回の診療で数万円掛かってしまう場合もあります。また自由診療の為、病院によって費用に差があり体外受精や顕微鏡受精になると1周期の治療で約30~50万円以上と高額になってしまいます。しかし、体外受精や顕微鏡受精を行っても妊娠する確率は約20~30%と低い為、回数が重なると経済的負担はかなり大きくなるのです。

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